質の良い睡眠のためには、カフェインの門限は午後2時
「コーヒーを飲むと眠れなくなる」は本当
こんにちは、理学療法士の保科です。
コーヒーを飲めば目が覚めるなんて話はよく聞きますよね、カフェインは最も身近な覚醒物質と言えます。
しかし、そのカフェインが睡眠にどのように、そしてどのくらいの時間身体に影響するか、みなさんご存知でしょうか?
複数の被験者に異なるタイミング(寝る間際、寝る3時間前、寝る6時間前)でカフェインを摂取させた研究では、全員の睡眠が大幅に阻害されたとの報告があります。
カフェインを摂取すると体内で覚醒を促すアドレナリンとコルチゾールが分泌される。
この研究で特筆すべきは、客観的なデータである睡眠時間と脳波測定によるレム‐ノンレム睡眠サイクルが短くなっていたにも関わらず、主観的には睡眠時間が減少している事に気が付いた人はごく少数でした。
つまり、人知れず睡眠の質が落ち寝不足の悪循環が始まります。
カフェインの半減期
個人の体質にもよりますが
人体でのカフェインの半減期は5~8時間だと言われています。
「半減期」とは、一定の時間が過ぎた後でもまだその半分の量が体内で活動しているという意味です。
例えば、200㎎のカフェイン(コーヒー1~2杯)を摂取したら、約8時間後もその半分(100mg)は体内に影響を及ぼすことになります。さらに8時間後でも50mg、さらに8時間後でも25mgが体内で作用します。
つまり、寝る6時間前に摂取したカフェインですら睡眠を阻害する可能性があります。
コーヒー依存
コーヒーをいきなり完全に断つと、一時的に精神的な不安定、腸活動の低下や頭痛を引き起こすことが考えられます。それはまるで薬物中毒の禁断症状に似ています。
そのため、代替え手段としてコーヒーの代わりになるお茶(緑茶、紅茶、マテ茶、プーアル茶など)に切り替える方法を紹介します。
意外と知られていないが、カフェイン依存の問題は、カフェインそのものだけでなく、何にカフェインが含まれているかも関係します。
食品や飲み物に含まれるカフェインの成分や加工具合、その食べ方や飲み方によって、身体が受け入れるカフェイン量や代謝されるスピードが変わります。
その他にも。依存状態から脱するには、良質な塩分の摂取と食物繊維の摂取などが必要になります。
睡眠の技術~カフェイン編~
①コーヒーの門限は午後2時まで
⇒眠りにつくときには体内にカフェインがない状態にしましょう
②午前中のカフェインは身体のリズムを整える
⇒カフェインで昼間必要なコルチゾールを分泌し、夜の睡眠サイクルを正常に戻す
③カフェイン摂取の最適なリズム
1.必要な時に限定して飲む
2.2日カフェインを摂り、3日休む
3.2ヶ月カフェインをとり、1ヶ月休む
適切に摂取することで、新陳代謝、注意力、集中力の向上、肝機能の改善などカフェインの恩恵にあずかることができます。